刊行物のご案内
成果報告集『二十一世紀「文明論」の新機略——縦横に』
内容説明
本書は二十一世紀における文明論の一つの新視座を提供するものである。といっても、特定の一つの視座(単数)ではなくて、八つの角度を総合した複合的な視座である。本書の表題を「二十一世紀「文明論」の機略―縦横に―」とした所以である。
目次
第1部 文明の起点
文明は見えない世界がつくる
ヒトは生態系の破壊者か創造者か
第2部 文明の生成
近代文明の生成と海
野蛮と文明の所有論
持続可能な法秩序の構築
第3部 文明開花―美術・芸術
神々と人の姿 古代ギリシア・ローマ美術
宗教が生み出した美の世界 イスラーム美術
第4部 日本文明の一隅を照らす
いかめしく節用を繰る名付親―“節用の日本文明”再考
共同研究成果報告集『共同研究 共生:そのエトス、パトス、ロゴス』
目次
第一部 共生の原点:自然と文明
・共生の智慧――今西自然学と日本人の自然観から未来の社会を構想する
…山極壽一
・「共生」をめぐって――文明の地球史観・序説
…川勝平太
・ヒトは生態系の破壊者か創造者か
…湯本貴和
・総説・自然の中の反自然――「共生の中の反共生」という深層へ
…大橋良介
第二部 共生のエトス:倫理学・法学・医学
・「科学者の社会的責任」再考――唐木順三の遺言から
…秋富克哉
・文明・文化と「四」
…谷徹
・死の不安を抱える人に向きあう――共感と間主観性
…和田信
・「人と人のあいだ」と「自己」
…木村敏
・ケルゼンの民主制論の意義について
…高田篤
・裁判員裁判と量刑改革における「共感」の意義
…髙山佳奈子
第三部 共生のパトスとロゴス:宗教・神話・文学
・慈悲と慈愛のイスラーム
…東長靖
・キリスト教の愛とコンパシオーン
…芦名定道
・親鸞の自然と悪人正機
…『歎異抄』における「自然」
・禅の十牛図の世界
…森哲郎
・鈴木大拙「日本的霊性」の可能性
…水野友晴
・古代日本における≪悲劇精神≫について――折口信夫の思索を参照して
…関口浩
・ことばの差異と共通性に向き合う――個別と普遍
…小川暁夫
・「私」の探求
…安部浩
第四部 共生と文明:宇宙論的視座から
・文明は見えない世界がつくる
…松井孝典
あとがき
2020年9月30日
発行 公益財団法人 日独文化研究所
発売 こぶし書房
定価 本体4,200円+税
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